ブックバス・イン・愛大

オープン・エアー・ライブラリー

​本と読書をめぐる、特別な3日間

みなさんこんにちは!愛知大学文学部メディア芸術専攻の准教授の上田謙太郎です。私は映像作家と教員をしています。本職は映像と映画ですが、今回場づくりのプロジェクトに挑戦します。この場所は愛知大学豊橋キャンパスのそよかぜ広場です。2022年7月1日、この場所に「ブックバス」を出店させたいと考えています! 

ブックバスを呼ぶ意味
ブックバスは株式会社バリューブックスが所有する古書の移動販売車です。ブックバスがどんな目的で、どんな活動をしているか、この予告編と本編を見ればわかりやすいと思います!

この記録映画『BOOKBUSは本を届ける旅に出る』を制作した縁で、私はバリューブックスと知り合いました。撮影中に、ブックバスの持つ力を強く感じました。ブックバスがその場にあるだけで、場の空気が変わり、こどもたちも大人もウキウキし始め、たくさん会話が起きるようになりました。

このブックバスを大学のキャンパスの中で出店してもらうと、ブックバスが媒介となり、この大学で、本と読書にまつわる、特別な時間が作れると確信しています。この大学の関係者はもちろん、市民も集まって、人と本が出会い、また人と人が出会い、読書についての知見を深める時間を作りたい思っています。

愛知大学文学部×バリューブックス 
このプロジェクトは古書販売会社と大学文学部のコラボレーションです。相乗効果を起こすためにざまざまな企画を考えています。ブックバス出店と以下の様々な企画を通して、愛知大学文学部や豊橋、田原の読書文化のポテンシャルを顕在化し、それを学生や市民と分かち合うことができるのではないかと感じています。

企画① 選書

愛大文学部の教員や地元図書館司書さんが選んだ本がこのブックバスに並びます。豊橋の知性が集まった特別なセレクトブックショップが出来あがるというイメージです。一度の出店で2000〜3000冊の本を出すことができるのですが、その半数以上を選書で埋めるつもりです。
 

企画② 大学内で映像の展示と本の販売

メディア芸術スタジオを、映像の展示と本の販売をするブックショップに変えます。近年、私やメディア芸術専攻の学生が読書に関する映像作品を制作しています。その映像を展示し、その中に登場する本がそこで売られている。また、メディア芸術専攻の授業で学生が作ったブックガイドも展示し、そこで紹介されている本も販売します。その他、記録映画の上映会や、読書に関する対話のワークショップも企画しています。

 

企画③ 地元の市民図書館での出店

このブックバスは愛大の豊橋キャンパスに止まらず、7月2日は豊橋市まちなか図書館、7月3日は田原市中央図書館へ出店してもらおうと考えています。そちらでもトークイベントや映画のワークショップなど、ざまざまな企画を考えています。図書館のそばで古書店が出店すると相乗効果が起こり、つまり本好きにとっては嬉しい状況になります。

 

企画④ 読書についての冊子をつくる

それから、愛大文学部の教員による読書についてのエッセーをまとめた冊子を作成予定です。文学部と言えば、読むスペシャリストが集まっている学部です。先生たちの読書の秘密を少しだけ開示するような冊子が出来上がります。

 

さてこの大学にブックバスを呼ぶために、私はバリューブックスさんと本の買取200件を約束しました。ブックバスがここに来てくれるためには、みなさんがお持ちの必要のない本、漫画、DVDを買取コード「AIDAIBUS」で売っていただければ、このプロジェクトの支援になります。

 

本の買取額は、私や愛大ではなく、みなさん自身へ支払われます。愛大関係者ではなくてもこのコード「AIDAIBUS」を使うことができます。

みなさんの支援をお待ちしています!!

5/15時点の達成件数148件/200件

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                                      プロジェクトを説明する4分の動画を作りました!

                 本を売る手順を説明した動画を作りました!

                   

 

 

 

 

 

 

                   

 

 

 

 

バリューブックスのウェブサイト。
https://www.valuebooks.jp/
こちらのサイトからアカウントを作り、買取コード「AIDAIBUS」で本を売っていただけると、嬉しいです!本だけではなく、マンガ、CD 、DVD、雑誌、ゲームソフトも売れます。500円以上になると

 

 

「ブックバス・イン・愛大」​インスタグラム

イベント情報

【田原】
中高生向け映画作りワークショップ@田原市中央図書館2days 

「だれもいない図書館で映画を撮ろう!」

6月25日、26日(2日間通し、初日10時〜16時、2日目8時〜16時)

※内容の詳細や募集開始についてはしばらくお待ちください。ブックバスの出店が実現しない場合も開催します。

 

みなさまの協力により、ブックバスの出店が決まりました!全部で270件の買取がありました。本と読書をめぐる、特別な時間をつくる様々なイベントやブックバスの出店時間を紹介します。
 

【7月1日(金)】

 ブックバスの出店 10:00〜17:30@豊橋キャンパス そよかぜ広場

愛知大学豊橋キャンパス内にブックバス(移動式本屋古書販売車)が出店!その他、キッチンカーも登場します。

 

<愛知大学豊橋図書館の特別開放> 9:00~18:00

この日限りブックバス関連の企画展示を行っています。愛知大学の豊橋図書館スタッフが選んだ本やブックバスに乗せることができなかった本の展示も行います。

※入口で受付が必要です。

 

<メディア芸術ブックショップ> 10:30〜17:30

メディア芸術スタジオ内を映像の展示と本販売のスペースに変えます。映像を見たり、本を読んだり、ゆっくり過ごせる空間を作ります。

 

<映画上映会&ワークショップ>  18:00〜20:00

記録映画『BOOKBUSは本を届ける旅に出る』上映と読書に関するミニワークショップを行います。前半がブックバスの東北ツアーの様子を記録した映画を上映とアフタートーク。後半は「アトリエ・ブックバス部」の成果報告をベースに、お気に入りの本を使ったワークショップとパフォーマンス、「本あるあるVTR」のお披露目や読書冊子の配布会も行います!

場所:豊橋キャンパス2号館 メディア芸術スタジオ

※参加無料&要申込

https://docs.google.com/forms/d/1k4ESheyJM2r5eu1r_pO0jYS9SODUbt26VZuAussj6vk/prefill

QRコード

(6月15日受付開始、先着25名)

 

【7月2日(土)】

ブックバスの出店 10:00〜17:30@豊橋市まちなか広場

同時開催:<まちなか七夕Garden>(10:00~16:00 主催:豊橋まちなか活性センター)

光る短冊に七夕の願い事を書いて、ブックバスと写真を撮ろう!

 

<愛知大学オープンカレッジ@まちなか図書館>

愛知大学文学部の教員(山本昭教授、下野正俊教授、河合まゆみ教授)が「読むということ」について、地域政策学部の教員(駒木伸比古教授)が「地域問題を考える」 について話します。

参加受付 

https://www.aichi-u.ac.jp/opencollege/info202201/ap?frompage=80009

先着50名、参加料無料

時間:10:00~12:50

 

<本のおしごとクロストーク!>14:00〜16:00

図書館司書×バリューブックスのスタッフ×愛大教員によるクロストークを行います。本の仕事をする人たちが、それぞれの立場でどう本に向き合っているか?本の集め方、並べ方、扱い方や「本にまつわるあるある」について、ざっくばらんにおしゃべりします。


 

進行:上田謙太郎(「ブックバス・イン・愛大」プロジェクト・ディレクター)

トークゲスト:大林正智・竹本甲歩(豊橋市まちなか図書館員)、市川健吾・神谷周作(株式会社バリューブックス)、家禰淳一(愛知大学文学部図書館情報学専攻教授)

乱入ゲスト:豊橋市中央図書館員、田原市中央図書館員、愛知大学文学部教員、etc

 

場所:豊橋市まちなか図書館中央ステップ

※参加無料&申し込み不要

駐車券サービスについて、豊橋まちちか駐車場(公共第1)・豊橋えきちか駐車場(公共第2)・パーク500に限り、最初の60分まで駐車料金が無料になります。2Fインフォメーションまで駐車券をご持参ください。

 

【7月3日(日)田原市巡回】 

ブックバスの出店

・旧ショッピングセンターレイ駐車場   10:00〜12:00

・はなのき広場(田原市中央図書館そば) 14:00〜17:00

 

<ワークショップ「本と読書の昼下がり」> 13:00〜14:30

ファシリテーター:是住久美子(田原市中央図書館館長)

場所: 田原市中央図書館(くつろぎコーナー)

※参加無料&要申込 詳細は田原市中央図書館(0531-23-4946)にお問い合わせください。

 

ブックバスへの来店に予約は不要です。混雑時はお待ちいただくことがあります。また天候や交通事情などによって出店時間の変更や中止があることをご了承ください。

冊子『愛知大学文学部の先生はどのように読書をしているか』の配布会をやります!

 

7/1

メディア芸術ブックショップ

11時、13時、15時、各回限定50部!

 

7/2

豊橋市まちなか図書館

50部(オープンカレッジ 申し込みされた方限定)

 

16時

「本のおしごとクロストーク」にご来場された方優先

150部

 

7/3

原甚書店

10時半開始、限定50部!

 

田原市中央図書館

15時開始、限定150部!

 

 

「ブックバス・イン・愛大+オープン・エアー・ライブラリー」のコンセプト

<コロナのこと>

私はコロナと同時に大学教員になりました。先生同士の飲み会も懇親会もありません。教授会もオンラインです。専攻やコースの違うの先生と知り合う機会、会話する機会がほとんどなかったのです。これは学生たちも同じだろうと思います。オンライン講義も増え、以前より圧倒的に学生間、学生と教員の間での会話量が減っていることでしょう。コロナ禍に大学生活を送らざるを得なくなったこの大学の学生たちに、「こんな状況でも在学中にちょっと楽しいことがあった」と思って欲しいです。バスの出店はたった1日のことですし、全ての豊橋キャンパスの学生が利用するわけではないです。ただ、この企画に関わった学生らが、この1日のことが鮮やかなイメージとして記憶に残ることを考えて、この企画を始めました。

 

<期待に満ちた時間をつくる>

美術家の藤浩志さんが『藤浩志のかえるワークショップ いまをかえる美術の教科書』という本で、地域でアートプロジェクトをやることは「期待に満ちた時間をつくる」ことだと述べています。この考えが、私はこの専攻でメディア芸術(関わりの芸術)をやっていく上で最もしっくりくる考えだと感じています。この考えに倣い、私もこのブックバスが来る日を待ち続ける時間も作品のひとつと考えています。

このキャンパスで日常を送る学生や職員、教員は3ヶ月あまり、このプロジェクトのチラシ、ポスター、看板を見る生活が続きます。「ブックバスは本当に来るのかな?」「そろそろバスが来る日が近いな」などと、ちょっとだけ心の隅に楽しみを見出してもらいたいと思っています。そして、デザイナーの岡田和奈佳さんが作ったこのグラフィック・イメージが、ある日実物のブックバスに変わります。SNSなどで情報を得ている方々、応援してくださっている皆さんは、買取200件達成できるかどうかのハラハラを味わうかもしれません。

わたしは、毎日の生活に小さな希望や楽しみを持って生きていたいと考えています。では、わたし個人としてだけではなく、わたしたちがこの社会の中で、ゆるやかに共通の希望を持って生きていくことは可能でしょうか?その希望とはどのようなイメージとして描かれ、どのような具体的な表出をするでしょうか?ブックバスを呼ぶことが「共通の希望」の具体例だと言いたいのではありません。そうではなく、バスの出店やこの場所で活動をする人々がどのような本を読み、何を考えて生きているかをお互いが知ることから、「共通の希望」が発見されたり、また創り出していくことができるのではないか?
このような問いが、このプロジェクトのコンセプトの一つです。

<ひらくというモチーフ>

私にとってこのプロジェクトはイベントではなく、芸術作品です。芸術作品にはモチーフが不可欠と感じています。映像作品を作るとき、私は必ずモチーフを考えます。例えば、扉というモチーフ、風というモチーフ、フレームというモチーフを自分の映像作品によく登場させます。

 

「ブックバス・イン・愛大+オープン・エアー・ライブラリー」のモチーフは「ひらく」です。

本はひらくものです。書物を読むには自らの手で本を開かなくてはいけません。読書にはひらくという行為が付随します。そして、その行為にはいくばくかの能動性が含まれています。

 

我々が暮らしの中で、新たな知識を得たり、誰かと関係を作るために、このひらくという行為のアナロジーから考えられることがたくさんあります。例えば、人と関わるということは、人と出会い、人という本を開くということ。本を見つけるために書店や図書館の扉を開けるということも、ひらくという行為です。また逆に、あなたがいる場所を誰かのためにしつらえて、ともに時間を過ごすということも、ひらくという行為です。

 

今回のプロジェクトでやる様々な企画やイベントを「3つのひらく」によって整理します。

 

場所をひらく…そよかぜ広場、大学のキャンパスでのブックバスの出店
 

知識をひらく…冊子企画「愛知大学文学部の先生はどんな読書をしているか?」
       本の仕事をする人が持っている「あるある」を集めて再現VTRをつくる

 

関係をひらく…対話のワークショップを開催する。読書好きが出会う、地元図書館の司書さんの存在が知られる

       学生が自分自身が学びのコミュニティにいるという自覚を持つ

「ひらく」という言葉は、便利な言葉なので、わたしがやろうとしているプロジェクトをこのように綺麗に言葉をまとめることが目的なのではありません。うまいレトリックを見つけることが目的ではなく、わたしは人々の心に「ひらく」というイメージを描きたいのです。

バスの出店はたった3日間のことで、会期が終われば、このキャンパスは平常通りに戻ります。看板は撤去され、そよかぜ広場にブックバスはいません。もちろん記録の写真や映像は残しますが、記録が作品なのではありません。

目指すことは、このプロジェクトに関わった人々の記憶として「ひらく」というイメージが残ることです。それぞれの人の視点と関わり方でもってつくられる、その人なりの「ひらく」イメージが精神のキャンバスに物体のないグラフィックとして描かれることを目指しています。